西日本ひとり旅

 

 まえがき

 

 過度なストレスにより、神経症を自覚する様になり、気付けば自殺行為まで起こしていた。

 「このままでは会社に殺される」との危機感を持ち、自ら退社を決意し、後先考えず実行した。

 歳は四十九、就職難のご時世である。

有難いことに、再就職先の話しは幾つか頂いたが、

サラリーマンは懲り懲りであり、就職する気は更々無かった。

しかし、年金を受けるにもあと十五年

(その時まで年金制度があるかどうか全く不透明である)

やはり、生活の基盤は「お金」であることに変わりは無い。(多くは要らないが)

幸い?資格・免許・経験はそこそこあり、これを活かさない手は勿体無いが、

流行のフリーターをやる歳でもあるまい。

第一、孫が大きくなった時、格好が付かないと、見栄っ張りの性格は変わらず・・・

会社を創ってしまった。

(設立の意思決定は初孫誕生当日)

格好良く言えば「起業家」であるが、先が保証されている訳ではない。

法人登記、社会保険適用など手続きは面倒だが、退社一ヵ月後には設立までは完了。

文字通りの「付け焼刃」であり、会社の実体作りは「泥縄式」となってしまった。

約半年悶々とした状態が続いたが、気分転換の一つの体験を綴ってみたのが、この手記である。

 

本人は一瞬一瞬懸命に過ごしたと思っているが、精神状態が不安定な時期であり、

読者諸氏の中には冷静に分析して下さる方もいらっしゃるかもしれない。

長期不況下の中、企業は生き残りに懸命であり、

その陰に配転、リストラ、離職、転職挙げ句にはホームレスや自殺などケースはマチマチであるが、

雇用される者にとって他人事でないご時世である。

この世の中、「こんな生き方をしている人間がいるのか」、

程度に捉えて頂ければとの思いで、気ままに書き綴った駄文を公開する次第である。

                                               荻原 敏

  平成十五年七月

 

 

従兄弟へのあるメールから話は始まる

 

    件名 Re 携帯の番号教えて下さい

 

流石のクイックレスポンスですね

タイムスタンプを見ると相変わらず夜型かな?

私は寝てます。

でもネ 昼があって夜がある

昼は昼の、夜は夜の役割があるようです。

  我が道を得たり?

    ごぶさた

    元気ですか?

    私の方はバタバタと過ごし

    あっと言う間の一年でした。

    気が付けば世は「冬」

    

    先日山口の叔母の所に行って来ました

    母と同じ病です

    同じ経過を辿るでしょう

    なにせ地の果て、そうそう行けるわけでもなく

    「自分探し」の旅のついでに寄ってきました。

突然行ったもんだから、受け入れ態勢など皆無。

車(自作のキャンピングカー)で寝るからいいよと言うと

   「今は冬よ、風ひくじゃないの」

    「ああ考えてみれば冬か?」

    「バカねあんたは、昔から理屈っぽいんだから・・・。考えなくても冬は冬」

    アッ、そうか俺は何でも理屈つけ、難しく考え、そのくせ迷っていたんだ

    本当の自分=素直な自分

    見付かったようです。

    お騒がせの一年でした。

    懲りずに付き合ってやって下さい。

今回の件(西日本一周ドライブ)は

最初は、純粋に休養のつもりでした(実際この一年は疲れた)

一ヶ月くらい掛けて、のんびりと名所旧跡、温泉巡りなんてネ

しかし、元来より、全てのものに理屈を付けなければ気が済まない性格

 (昔おじさんにも言われましたっけ・・・

  敏ちゃんは略号もフルスペルの意味から覚えるんだね ナンテ)

子細は省きますが、若い頃から人生(人間)五十年(歳)と決めつけ(理由は不明)

五十歳までの人生設計はしっかり作り、実行計画で修正しながら押っつけて来ました。

結果は周知の如し。

退職後、健康保険の最後の権利行使とばかり、主治医のところで健康診断しました。

結果は、過去二十年間で最高にいい値だそうです。

(百歳シンドローム?に入っている)

別に大酒やめているわけではなし・・・?

ただ、朝は二時三十分〜四時の間には必ず起き、新聞を万遍なく目を通すことと、読書。

日の出と共にフィールドを表に

(でも世間様はまだ寝ている、静かに閑かに)

一日目一杯体を動かし、汗をカキカキ、麦茶ノミノミ

日没と共に、室内に入りパソコンをオン。

E―mailと株の動向をチェック

ここから飲み始めます(十六時〜十八時)

 時間でなくてお天道様が決めていた

 

水割り2〜3杯でもう酩酊、そうなったところで寝ちゃう。

これを三ヶ月続けた結果でしょうか。

 

前置きが長くなりました

百歳―五十歳=五十歳 ン?

おいおい、あと五十年生きるんだと。

どうする?

(そんなこと考えてないよ。もう1人の敏=慧)

じゃ、天から与えられた命(人生)と言うことで、与命(生)としよう。 ン!

(一人納得)

なら、そのテーマはなんだ

(そんなこと考えなくてもいいのに・・・)、俺は考えないぞ。

・・・???

簡単じゃないか「天命は天に聞け」 な〜んて。

どういう方法を?(暫し熟慮)

あるきっかけで山口に電話したところおばの再入院を知ったわけ。

 

 済みません、導入が長くて

コツコツ作っていたキャンピングカーが完成し8ナンバー登録完了。

燃料代だけで移動できる(なんて姑息な動機 ハアッ)

一つドライブがてら行ってみるか。

時間の制約はない、他人の縛りもない、空間の制約もない、金の制約もない

 ンこれは大あり

と言うことで

 西日本ドライブマップ

(国際地学協会 二十五万分の一 一九八七年一月発行)

オリエンテーリング用コンパス

 虫眼鏡(相当老眼?)だけを持って出発。

 手持ちの金は一万円まで

おろすタイミングは二五〇円を切ったとき

つまり、タバコが買えなくなったらおろす。(家庭経営の基本とする)

路程に関しては一切人様に頼らない

(一人で生きる方法のシミュレーション)

地図も見ない・・・勘で動く訓練

 

と言う簡単な制約の元のドライブです。

スタートは自分で決めなくちゃ・・・

 そうだ永平寺経由で行ってみるか(仏教徒ではないがナゼかここが好き)

 

 ゴールは今日(十一月三十日)中ってことで。  いっくぞ〜

朝五時三十分に家を出発 

(当然盛大な見送りナシ)

本庄から旧中山道(漠然と浮かんだ)に入る。後は野となれ山となれ

六時三十分頃朝焼けに映えるおっきな富士山が前方左に出現。

 (山梨に入る・・・いいぞ)

石和温泉を通過、甲府市に入ると左前方にでっかなお寺

(何だありゃ・・・まイッカ)

道なりに行くと「善光寺」のカンバンが

(エッここは長野か?)

急ぐ旅でもナシ寄っていくか、トイレタイムってことで

  十一月三十日朝八時〇〇分現着

 

こんな時間誰もいるはずはない・・・ハズ

ン若い姉ちゃん(俺より若い)が一人

拝観料(三〇〇円)を払う

「お二人ですか?」(同行二人、マア一人ではないが・・・)

後ろに、その彼女が立っていた。

 「いえ、一人」

鳴き竜、胎内巡り、本尊の謂われ(阿弥陀如来)などを案内されるが

本人一向に興味なし。

だって、善光寺は「長野」だろ〜ガ!

真っ暗闇の胎内巡りのクライマックスは

「鍵」に触れることが出来るかどうか。

 金属部に触れた・・・これとしよう

 (おいおい勝手に決めんな)

その瞬間、彼女の手が俺の手の上に

 ヤベ〜 不倫行かよ。

(下心は当然・・・ ある)

 ともあれ、寺と言うところはそれなりに雰囲気がある

 外に出て一服、空気が旨い。ンあの子だ、近づいて来るぞ

 なにかな(下心はある)

「済みません、写真一枚撮って頂けますか?」

 「いいですよ(ナンダシャシンカ)」

 「寺と人物どちらを中心にしますか?(入りきらない)」

 「人物中心でお願いします」

 これで、屋根のない善光寺が彼女の手に

 意味はないが・・・

 二度めの遭遇である。

偶然の空間で「あるポイント」を共有するのは、全くの偶然。

簡単な会話を交わしたが、もはや記憶にナイ。

(唯一の記憶「信玄神社ってどこですか」 オイ!「俺は群馬から来たッテ言ったろ〜が」位か)

よし、後一回ニアミスしたらデートだ

(と、これまた勝手に決める)

車に乗り込み出発準備。前方に又彼女

(おいおいほんとかよ)

しかし、直角方向(近づかないの意味)に離脱。 フウウッ

エンジンを掛け出発。八時三十分(意外と短い時間だった)

さてどっちだ? 簡単である「来た道以外(人生にやり直しはない)」

だから・・・ さっきの交差点を左折、R20と標識

(R140はいつ離れたのかな・・・は本文を書きながら思うこと)

 車は一路韮崎市に向かう。 

(その先の地図は ナイ)

 前方には高い山脈が、よくわからんが、なんとかアルプスなんだろ〜ナ

(山越えはやだよ)

 オーバーハングに諏訪・岡谷が出てきた

 どこへ行くっつ〜の  マいっか

  為すがまま、「風に聞けサ」

 この時間帯(何時かは忘れたが午前中)の諏訪湖は静かだ

 程なく松本の表示が

(このまま長野に行っちゃうのかよ・・・ならR18の方が早かったのに)

 岡谷では道路工事が多い。(期末でもあるまいに)

 旗振りのあんちゃんが震えながら立っている。

 以前の俺なら、何でこんな下らない仕事選んでんだ。

 チャント学校出てれば、楽して安定給が貰えるのに。

 と考えた、しかし今は、サラリーマンを離れ

 生きること・そのための収入源・・・など毎日深刻 もとい 真剣に

 哲学・宗教的な観点から考えている・・・「彼らも菩薩の修行中か」頑張れよ

 その瞬間目前の茶髪の兄ちゃんの顔が「息子」に見えた。

(後日他人の空似ということ・・・そうそう偶然なんてあるもんか)

 時計を見ると十一時五十分。飯でも食うか

(インスタントラーメンだが途中のJAで5食分購入)

 ここ松本は、私の師匠の生地である

 今は亡い(業務上のストレスによる心不全で五十代で逝去)

 いよいよ長野に入った。ここまで来ればしょうがない(と腹を括る)

 善光寺は後で来ればよい、なんて呟きながら走っていると「善光寺」前を通過。

 判った! これは天からのメッセージなんだ。

「俺は漠然と永平寺に今日中に行きたい」と思い出てきた。

 

天の導き

 

(その時点では「究極のナビケーター」と言う言葉は持っていたからそれをイメージ)

 うん、永平寺=寺=仏(教)に対する答えが・・・「善光寺」

  寺である(本尊は阿弥陀如来)

 不思議と長野県内では天の声=きざし「兆し」は少なかった

 いや、地蔵(これも俺が勝手につけた名で、チョットした道案内)が少ないだけで

 もっと大きな「力」に誘導されている。

 松本=三枝さん(俺の恩師)の生地だ。

 もし俺が釈迦の苦行(六波羅密多)をしているとすれば

 釈迦の師は「阿弥陀如来」だから

 三枝さん=阿弥陀如来の導きか・・・ と変に納得

 (ここで「仏」が出てくるが、天の声を具現化したもので「空即是色」の例)

  後日、補足するか・・・

(これが「生涯テーマ」=デジ/アナの世界の扉)

 天のメッセージを聞ける(理解できる)つもりになった

 次は、永平寺だ!レッツゴー!

 

 新井と言う地名とR18(ほれ見ろ最初からR18なんだよブツブツ・・・)

(ちなみに、長野市までの道はR19)

 ン。新潟県新井市。おいおい何で新潟行っちゃうの?

 もう日が暮れる、今日中の永平寺現着は無理だ。

 ビバーグ地点を探すが、探すとなると見つからないもの。

 何か人生(生活でもいいが)に似てるな。(とその時思った、かどうか?)

 外気は寒く「やだぜ山中じゃ」と心に念じるが、どんどん山道へ。

(もう勝手にしろ、とっぷり日は暮れた とヤケッパチ)

 ややキツイ右カーブを曲がりきると、右手に広い駐車場が「目に入る」

 車は勝手に進む。だから「自動車」・・・じゃないよ、おい止まれ

 止まれったってアンタが運転してんだろーが

(思えば=別に思わなくとも)俺が運転してるんだ。

 ジャ引き返すぞ(来た道は戻らないのルールを破る)

 *このルールであるが、自分で決めているので、勝手に変えられる

 夕飯の支度とベッドメークを並行して進める。

 (パラレルな行動は二十五年の会社生活で身に「付け」た)

 夕飯はモヤシ、玉子、腹の足しにインスタントラーメンを砕いて入れた

  「雑炊もどき」

 ベッドはホームセンターで買ったエアーベッド。

(パイプベッドも持っていったが紛失)

(ポンプ作業で結構汗をかく・・・「風邪引くなヨ」、の声ですっかり着替える)

 助手席にテーブルとパソコンをセット。

 飲みながら、今日の記録を・・・

 走行距離は324Km

(ハッキリ覚えていないが、地図で判る 今はどうでもいいこと)

 暖はエンジンから取る。

(オイ燃料無駄遣いすンな、もうEゾーンに近いぜ)

 やば、後は余熱で、とエンジンを切りベッドルームへ。

 シェラーフにくるまり、毛布を掛け、地図を見る。

 大きく迂回している

(一体何なんだ マいっか)

 水割り2杯?程度で意識は無くなる。

 

 ブルッ!寒さで目が覚める・・・時計は二時(駐車場に他の車なし)

 と、1日目は終わり2日目に入る。

 ン、また寝るか・・・

でもこの寒さじゃ死ぬぞ。

(てな動機でエンジンスタート)

暖かくなるにつれ、眠くなる・・・

どころか頭はスッキリ。

小便を済ませ、出発(場所は判らないが、来た道じゃないほう・・・簡単さ)

当然外は真っ暗、場所など判るものはない

(というより見えない・・・)

「色即是空」

上越市が出てきた。(やはり新潟県と再認識)

糸魚川あたりで空はしらみかける、右側は日本海だ、荒海が見える。

日本海側は道がいい。一般道で70Km出せる。

(この一般道選択も今回の制約条件)

がだよ、オマエ、燃料はど〜すんだよ!金もね〜ぜ。

んなこと言ったって、燃料はコンビニにはないの。

それにキャッシュカードだって使えるか分かんない。

(群銀、労金、信金のカードはある)

 

こんなことが延々と続くのですが、

作文は あ・と・で

 

ン、何だったっけ本題は?

ソッカ「携帯の番号か」

ごめん、すっかり忘れ、文筆業やっちゃった。

 

090 3878 7102

大抵持ってます。キャンピングカー

(=今は金剛界放屁苦・・・へをする苦しみの意味)では何時でも充電出来ます。

自宅でもいいし。「縁」があればコンタクト出来ると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

西日本ひとり旅続編(あとでの巻)

(一九九九年十一月三十日〜十二月六日)

  2日目(十二月一日)

新潟県のあるポイントから出発(R18上の駐車場)

ほどなく上越市通過。

糸魚川で R8 に入る。

まだ未明、外界は暗いがストリートランタンの灯りに導かれる。

親不知のあたりだろうか、右側に波頭を感じる(日本海ダ)

一般道だが70Km出ちゃう(バイパスなんですネ)

黒部(宇奈月温泉の近く)を通過。

富山から本物の(?)一般道(R41)に入る。

すでに手持ちの現金は150円余り・・・タバコは買えない。

ルールに従うためには街に入らにゃならんということ・・・

空も明らむころ高岡に入るが・・・

ン? ドラえもんか。

『どこでもドア』があればいいな

高岡信金発見、まだ開いていない。

(朝7時じゃネ)

信金の駐車場でコーヒータイム

(設備はある)

車の移動で困るのはトイレ。

入れれば出す・・・これは自然の摂理だが(出す方の設備はナイ)

人が動き始めた、行員も俺の車を不審そうに見ている。

バカ!そう言うのを被害者意識って言うの。気にするな。

九時〇〇分オープン(伊勢崎信金のカードが使える・・・ネットワークになっていた)

一万円の現金が手に

(切がいいと、さとし=慧が決めたルール)

 

サアー 次は燃料だよ あんた。

伊勢崎を出てからずっと無給油状態が続いていた。(エンプティランプが煩い)

信金を出てR41を左折、最初のスタンドを捜す捜す捜す・・・

あった! 三菱石油に飛び込み給油とトイレ(入れれば出すの摂理?)

  55.8リットル/534Km

 (四千七百七十三円) 結構走るナ〜

今日は「永平寺」ダゼ

腹が減った 十時に着いたところで自炊すべエ

んナこと考えながら走っていると、高岡城址公園に現着・・・

 ピー(十時の時報)

入れれば出す(摂理)ことになる。

トイレはどこだ・・・

 市立博物館がある ン 「地獄と極楽」特別展 だと。

 「天」よもう十分解ったヨ!(仏界が今回の紀行テーマ?)

予定通り自炊する(カセットコンロと鉄釜での炊飯だよ・・・荻さん飯も炊ける)

ささやかだが腹は膨れた サア行くか(仏界からは離れよう)

でもさ!なんで永平寺に拘るのそんなに?  マいっか

北陸道を行くには敦賀を目指せ。

(このイメージを強く持つ)

高岡から脱出 R156

(因縁の道路となる・・・)

トナミ  R359を横切る。

(伊勢崎にはR354) 4と9

ン 四苦?

歩道橋を潜ると市街標識

「○○八区」  ハハハ 八苦だと

 てやんで〜四苦八苦しているのは俺なんだよ。

フクノ  この辺りから迷走が始まっていた。

(慧 知るよしもない)

フクミツ 名水も出てきたぞ

知らないうちに R304を走ってる。

ここからは金沢と岐阜の攻めぎ合いが始まる。

いいかい!俺はどっちも、行きたくないの。

まあ、どちらかと言えば金沢か

(永平寺に近い・・・まだ言ってる)

でもさ、車どっち行ってる? 岐阜方面だぜ!

 (車が勝手に選んだわけではない)

城端町 ここでやっとコンパス(羅針盤)の存在を思い出す。

 思い出したのではない、勝手に転がり出て来たんダヨ

 見付けたくても捜せないほど、その時車内は雑然としていた。

 (やることイッパイやるのは一人)

そんなことはど〜でもいい、兎に角「北」

井波町で「R156」に戻る。

(又、トナミか・・・フウ〜)

 「天」よどこへつれて行く オ〜イ

R156交差点に道路案内  金沢⇔岐阜

仕方ない(ソオ仕方ない)から金沢に向かう。

 (頭の中では遥か北にある街)・・・

これが先入観

地図で見れば南西方向ジャないか。

〔地図ソオあんた地図持ってんだよ〕

「時間があれば兼六園でも寄るか」なんて考える。

(アホ・・・永平寺まで遠いんだよ!)

どこをどう走ったかは定かではないが「兼六園」にブツカル。

 夕方だし、また出直そう。

(百歳まで生きるンダゼ)

広い道を南西に・・・ン確かに南西?

BUT 湯涌温泉だと おいユーワクされちゃった(水に)

 今日のテーマは「水」か?

ミスコースは事実、戻るぜ。

(人生に後戻りはない、なんてカッコつけてるくせに・・・)

やっと広い道に出た。ヨシ左折

カイテキに進むが・・が・・道が・・・

ナクナッタ(ダムだと)犀川ダム?

戻る、戻る。

又、兼六園ダト

勝手にしろここに仏(像)あんのか?

そうじゃなくて、琴柱灯篭のある庭園=池 「水」 なんだヨネ

(すでにヤケッパチ&パニック・・・堂々巡り)

何時の間にか R8に・・・乗った。

しかし・・・だ、時間は五時を回っている、今日も永平寺はムリか・・・

家にその旨電話する(今は携帯がある、便利だネ〜)

小松辺りでビバーグか・・・

(安宅関をイメージ)

 飛行機が見られるな、ヨシヨシ

(何でもプラ思考)

適当な場所は・・・  ない ない ない

ン「福井」だと、永平寺の傍か(どの位ソバかは判らんが)

R158に入る

(いこうや=行こうヤ と読めるな)  

↓永平寺

のカンバン(やったね!)

あとはもう無我夢中さーネ ギャーテー

(行こうや)

現着 十九時三十分 辺りは真っ暗。

特別駐車場でビバーグ(有料だが、払う相手は・・・いない)

オヤスミナサイ...zzz

   

3日目 

ブルッツ 寒い、目を開け時計を見る。

〔二時〇〇分〕ハエ〜ナ

トイレで小用(食うもの食っていないから、大は出ない)

山門に礼をし出発(二時三十分)

山道を一気に下るとT字路。

右から来たんだから左だいネ

(?ルールか)

 これれが最悪の誤りだった・・・

道はR158程なく大野市

東に向かっていたノダ!

また道路案内標識

←金沢 75 Km

↑白鳥 56 Km

↓福井 34 Km

知らない地名だが、白鳥を選ぶ

 もうヤダ〜

暗闇の中、不気味な湖が、アカリに浮かぶ。

こんな山ん中の人造湖をライトアップすンなよ

変電設備(!)アア発電所か、ジャ電気は産直だ(勝手に決めている)

「九頭竜峡」だと、やっと知ってる固有名詞。

何やら町らしき所に入った、白鳥町(しろとりと読む)

 

道路案内標識

↓平村 92Km(知らない地名)

→大野 56Km(今通ってきた)

↑美濃 56Km(岐阜か)

 

シャー(仕方)ない諦めよう、美濃だ。

実は白鳥は岐阜県にあるんダイネ!

ヨ慧チャン

腹を括れば後は早い。

大和町

八幡町(郡上八幡)

ルートa@R156 (ン)昨日サンザン悩まされた道 またお前かヨ

1・5・6 →いち・ご・ろく→いちころ→石ころと読んだ。

路傍の石なんチャって。

まてよ、路傍の石を拡大解釈すれば

(そんなことスンナ!)

地蔵も石だぜ(地蔵は道案内役)

アアそうか、判った R156はジャマじゃなくて、ルートガイド(ナビケート)してたのだ!

〔以降 地蔵はシバシバ出てくる〕

右に川が流れている

(後で知ったが、長良川ダッタ)

美濃を過ぎると、高速道と並走。

オーバーハングに「関」

(関の孫六か・・・漠然と思うこと)

 まさにソコなのだが、年中漠然と思う人

 慧チャン

 だ・か・ら 迷子になるノ!

*ここで、又R156を見限りわき道へ

・・・まず懲りない人である

結果は、同じ道を3往復。

(コンパスの見方がワカ〜ンナイ)

 

危ない踏み切りダ

メイン道路に頭を出しても尻は線路=ここは事故が多いンじゃないかな・・・

早く出た割には、もう通勤時間帯。

道が込み始めて来た。

こっちは時間はタップリある・・・

ご苦労様。

  ネエ

   時間掛けて、交通費掛けて、おめかしして「職場」に行く

   職場では「与えられた」仕事を「こなせば」いい・・・それの繰り返しサ

   四月までの俺もそうだった・・・

   で、今お前は何をしてるンだイ?

   遊んでるのさ、だって二十五年間他人

   の2倍は働いて来た。

   何で2倍なんだイ?

    別に計算した訳ではない

   ただネ、俺は「与えられた」仕事はしなかった。

   それ(仕事)は行動のキッカケに他ならないのサ。

   だって、会社で自分の好き勝手やってたら目立っちゃうだろ。

   隠れて自分自身を磨いてたの、だから他人より時間は有効に使った。

   財産の一つが体内時計

(まず三十分は狂わない)

 

 岐阜市は遠かった

 

余計なことを考えていたら、又ミスコース(アッタリマエダ)

「ここはどこ?私はだ〜れ?」

ナンちゃって。

心は、すでに山口県にある  西ダヨ

兎に角西へ!

日本ライン下り

名古屋 ・ ・ ・

何か違うんだナ

イメージは「日本海ルート」で一気に「山口」へ。

 なのに、ここはどこ?

 岐阜だぜギフ!

 おまけに名古屋が出てくるなんて。

要するに方角が違うんだヨ〜

地図でも見るか・・・

 (こんな時ナビがあればいいな トカ いれば いいな とグチル慧)

琵琶湖が近くか・・・

ンじゃ湖北から敦賀だいネ。

流石荻さんのコンピュータは判断が速い。

(アッタリメーダ)

それには・・・だ

まず「大垣」「関が原」を通る

そして、近江に出たところで、北上さ。

 

 「R21」を捜せ

 

いつもあれこれショートカットを考えている(要するに手抜き)

 それでいて結果的に遠回りしてンだぜ。

  ヨオ オイ!!

どうやら会社生活で、マルチタスクをやり過ぎたようだ

マルチタスクたって一遍に出来る訳はない。

(スーパーマンじゃない)

少しずつ食い掛け状態にしておいて、帳尻を合わせるだけなのさ。

他の人から見れば、一度にOUTPUTが3つも4つも出来る訳だから

そお たまげるわけネ

(ど〜だスゲーだろ俺は)

だけど、本質は「一つずつ」なんですネ

 

*職人サンから教わったこと

「段取り八分に仕上げ二分(ぶ)」

ノロノロしている様だが結果的には、そちらの方が速い、出来映えがいい。

そうなんです、皆さんのように(失敬)一つずつ「ゆっくり」やるのが正解!

 

俺も、師匠さんからタタキ込まれていたハズだゼ「段八上二」は

  又また変なことを考え始めている  

そして道を失った

  人生の道も失うのか・・・ あと五十年だゼ ヨオ

岐阜市の拡大図を見る。

余計分からない・・・

そりゃそ〜さ、自分の現在地が判らない。

見付からない。

広域図に戻る

(この辺かな?・・・それが先入観と言うのバカ!)

 

反省を踏まえて

 

(ン、何とか活動の後遺症?)

 現状把握・・・

電車:名鉄美濃町線(事実)

  もうすぐ行くとクロスして線路は左へ(仮説)

   もっと事実を〜

   オイっ、ここは岐阜だぜ、日本だぜ

もう分析もへったくれもない。

我が(決めた)道を行く、

迷ったら真っ直ぐサ・・・  ←変な悟り

自分で考え(るしかない)そして、即行動するのサ

  ンどっかで聞いたことアルヨウナ・・・マいっか(口癖にナル)

決めれば、いつもの荻さん、悠然と構える

電車が通る、又通る・・・ン

一台ずつ、くっ付く様に走っているではないか。

何で連結しネ〜んダヨ、運チャンが余計に要るゼ。

 (所詮は他人がやっている事、荻さんには関係ないんだヨ)

 又、道間違えるぜ! アホ!

程なく線路が寄ってきた

もう直ぐクロスか

フン フン ・・・

路面電車になったけどサ・・・クロスしね〜ぞ!

(地図と現実は合わない:色即是空)

タバコでも吸って落ち着くか。

(残り2本・・・そろそろ仕入れ)

タバコの自販機がこっちを向いている。

(ンな訳ないだろう)

買うか・・・1個ダゼ

(いつしかルール化)

車を路肩に寄せる

一人旅と言うのは全く気紛れだ。

(特に睡眠不足の今は)

しかし、今俺は「オーペック=放屁苦」

(社名を車の名に与えた)を連れている。

連れて行ってもらっていると言った方がより正確・・・

  (オイオイ○科○連じゃあるメーしもう止めろ   ハイ)

道は混んでるし、いつでも止まれる状態にはないのだ。

でも、止めた

 拡大図を見る

(アテにならない地図を・・・)

あるじゃない・・・路面電車

(同じロードマップだゼ)

いつしか道はR248

(にしがハチってか)

岐阜駅の北方を通っている

R21は岐阜駅の南

まずは岐阜駅に向かおう。

・・・いいぞ

(こんな自分を誉めてあげたい、なんて誰か言ってたっけ)

↓岐阜駅

オッケ!(OKのことです)左折すれば間もなく駅。

 ロータリーを左折すれば

 ピ〜ンポ〜ン(正解の意味デス)

 だったのに、バスにスクリーン掛けられて右巻きUターン(ホント何やってんの)

モハヤ何処をどう通ったか・・・

記憶がアイマイ。

 てなことやってても R21に乗った。

(広れ〜道だ)

もう、走るっきゃないモード

(50〜70 Kmで流れる)

大垣クリア、次は関が原だぜ。

(判ってらイ)

でも腹へったな〜(コンビニに寄るか)

関が原を抜けた所(だったと思う)にローソン

暫し休憩・・・

買ったのは菓子パン2個

(持ち金が少ない)

コーヒーは、キッチン(だとヨ)で湯を沸かし入れる。

 

  反省会

 

ここらでジックリ地図を見るか

(何か変なルート通っている気がする)

ンな余計な作業をやりながらの昼食・・・

しかし、これが大きなドラマ(苦行)になるとは。

湯が沸いた(結構カセットコンロって火力あるナ〜と変な感心)

コーヒー入れて、パンかじって・・・フンフン。

 

まず、伊勢崎は(・・・ここだ)

本庄、長瀞、秩父(埼玉県)

塩山、山梨、甲府、韮崎(山梨県)ンで、こっからがおかしん〜だヨナ

茅野、諏訪、岡谷、松本、長野(長野県) R19

次は、覚束ぬが「新井」にしちゃえ

(おいおい新潟だゼ)

マいっか

上越、糸魚川を通り(R8)、黒部(宇奈月温泉)で富山県入り

富山、高岡、砺波(色々あって)金沢(石川県)

てこずったが加賀を過ぎれば、福井市、永平寺(福井県)

ンで、次は今日だゼ(判ってらい)・・・どうも独り言が多い人である

(多分この道だろう)美濃、岐阜、大垣、そして関が原(岐阜県)

 何ノタクッテ来たんだ・・・ジグザグだぜ、俺のカンピュータもオシャカか。

ちょとまてヨ!・・・群馬から出て、隣接する県を皆通っている

(しかも一筆書きで)

今回の目的は西日本ひとり旅だよナ

なんで新潟があンの(必要条件?)

富山県に入る道は幾つもある

(そう幾つも)

まず大町から立山のルート(ただこれは有料なので今回の制約条件で使えない)

しかし、これは自動的に消去されていた

でR19に入るだろ

長野市まで行っちゃうと、引き返すか、新潟県に行くか 二つに一つ

ここで条件の「来た道は戻るナ」

ン納得

全くひとり旅と言うのはいい加減なものだ

しかし決定は早い。

 なんだったっけ・・・

そう一筆書きの全県制覇(大げさに)

そんなこといいよ、兎に角

「山口」へ 行・く・の。

だけど、可能性あンのかな(シツコイ!)

ここまで来れば次は滋賀県だ。

てえと米原ね・・・やっと動き出す

ンで敦賀って図式サ・・・

オ〜イ起きてるか〜ア 福井県はもう通ったんだヨ〜ッ。

 

  一筆描きの苦行はかくして始まった

 

仕方ない、彦根まで行くか・・・燃料も覚束ない。

手持ちの金は千円札1マイ、コインで千五百円程。

千円分だけ入れるのもミットモナイシ

 (な〜んか何時も世間体を気にしてる=お札への拘り)

まてよ、コインだって同じ価値がある、コインを千円移動すれば二千円

どウだい!軽油だから半タンは入る

(頭いい!)・・・五百円あればタバコが買える。

 

米原だろうか車両基地がある

(二十四年前の記憶が甦る)

彦根に入り、シェルのスタンドを発見。

胸を張って(そンなもん張るな!)

「二千円、現金、カード無し」と門きり口調。

二回目の給油は22.66リットル

(参考値)

時間は十二時十六分か・・・

今日は何処まで行けるやら

(十時間乗りっぱなしだゼ)

このアタリの地理には何となく自信がある(二十四年前の記憶)

近江八幡、草津順調に R8を南下ン?

 しょうがないオーペックは船じゃアない西には琵琶湖ダヨ。

この頃だったか、JE9VWK局とQSO=専門用語で「交信」です。

(仔細は略すが、彼は湖西を南下していた)

草津に入ると道はいつの間にか R1

東海道だぜ オイ 北陸路はど〜した!

そんなこと知るか天に聞いてくれ、もう運転は天に任せた「運を転(天)ってか?」

 

京都へは山科より入る

今日は京に泊まるか(判る?洒落だヨ)

宝ヶ池のほとりで・・・ナンテ

でも、まだ日は高い、行ける所まで行こう

・・・兎に角「山口」

と、平安神宮のガイド標

(別に行きたくもないが)

でも、行っちゃった! コーヒーブレーク(いいネ〜、この車は)

 

  作戦タイム

 

向かう進路は北(方面)、日本海へ出るノダ。

亀岡から丹波のルートは R9

これで行こう、行ける所まで。

 

*福知山城公園駐車場 十八時〇一分現着

 

走り始めれば後は道なり、兎に角ギャーテー

いつしか日は傾き薄暗く・・・

どこでビバーグする(?)

どっこでもいいや〜ネ

(フテクサレ・・・いいえ自信ナンデス)

この頃「敏」が「慧」に移りつつあった。

(知恵を智慧とし一人で生きる自信が)

文字通りの一人天下「俺は予言者」・・・そんな気さえして来た

そうするとオチョウシ者の荻さん

「今日六時〇〇分現着で、なんたってビバーグ」

 勝手にするがいい・・・

やだぜ、暗くはなるし田舎そのもの風景だし。

駅でもいいや、駅ったって

「線路あったか?」

「知らん」

 (敏と慧の会話がまた始まった)・・・

同行二人

 JR福知山線の線路は横を走っている。

 色即是空

遠くに明かりが見えた(様な気がする)

・・・福知山? どこでもいいヤ〜ネ

五時五十分になった、あと10分で着くのかナ?

と、「福知山城公園」の案内板

公園=駐車場  簡単な理屈ではある。

 (あとで気が付いたのだが、この案内板が地蔵だった)

スイスイ(とはいかないが)公園駐車場を発見

ギョッ! 鎖 クサリ チェーン(しつこい)・・・入れない。

六時の時報が「ピー」(ラジオは常時鳴っている)

「荻さん預言者」なんてありっこないさ。ハハハ(敏) ム!(慧)

諦めるか と、オープンのフリー駐車場が

・・・ある!

現着六時〇一分(「どうだ敏」と慧がイバル)  立派なものサ

もう3日目、馴れたのかサッサと晩酌兼夕飯を摂り、寝る(時間は? 知るか〜!)

 

 *となりは「鳥取」ナゼに「岡山」

 

やはり、朝の寒さで目覚める

時計は三時〇〇分頃

今 京都は、福知山にいる。

R9で兵庫を一気に突っ切れば鳥取に入る(と地図には描いてある)

 鳥取まで126 Kmか・・・

もはや3桁のキョリにはマヒしていた。

さて、行くか(エンジンはすでに暖まっている)

R9に乗るには、わずか戻らねばならぬが マいっか

広い道だ

(これがいつもの判断基準・・・寄らば大樹のナントヤラ)

これだろう、右折する・・・

R9 の道標 (アッタリ〜)

30Km程走ると、和田山町である

(ヤケに山が付く地名が多い処だナ)

 不案内の土地で混乱する原因?

と ↓姫路 65 Km の標識。

姫路城は帰りに寄るか

(と思ったのがウンのつき姫路に向かっちゃった)

我がオーペック(放屁苦)は勝手に道をハズレル R312 へと。

 その後の記憶は・・・ナイ

どこをどう走ったか

加古川から R2 に乗ったのは事実である。

(何の為に北ルート行ったんだヨ!)

 ジャ、戻るかイ?

 やだヨ!

てなわけで姫路をアッと言う間に(は大げさだが)過ぎ、

太子町でバイパスを お・り・る

太子と言えば聖徳太子か・・・(札じゃないヨ)

そんな気持ちが、下ろさせたたのかも知れない。

 

 *しつこい指示には従え

 

太子の町を西に向かう。

(こうなったら南ルートだって山口へ行けらイ)

 

ナゼに「岡山」 の答え

 

今回の旅程には四国巡礼を考えていた、適当にってネ・・・

そこに、一筆描きが条件になった・・・南ルートでは一筆にならない

広島から四国に入ると、岡山を取りこぼす ただ、それだけ。

行先表示に ↑竜野 が、やたら出て来る(何か気になる)  ← 兆し(キザシ)

3回目、曲がっちゃった(アホ〜)

だんだん山道に(地理が苦手な荻さんだって山脈があるのは知っている)

でもネ 山道=傾斜、じゃなかったのネ

道幅も山道規格があるらしい・・・

左眼下に深く人造湖、右はブッシュ、車がやっと通れる処にナッチャッタ。

(左には強い恐怖感、右にはアンテナへの気遣い)

これ以上進む自信を失う・・・  

 不安神経症と言う「一病息災」との出会い

(慧チャン 死ぬ気で出てきたンじゃないの? と敏)

エイ!行っちまえ

「不増不減」 山を下るにつれ、道は太っていった。

スルッと「鳥取県」に入った 「智頭」と言う場所を通って・・・

 今までいろいろな兆しに気づき それに従えば正解だった。

 天の声ってのはこのこと? そのとき一陣の風が。

ソッカ 天の声は「風」か・・・

変な納得(背景はあるんですけどネ)

それから、慧は天との会話を楽しんでいった。

 (兆しを見落とし、相変わらずミスコースをしながら・・・)

鳥取に入って程なく、道端に犬が寝ている(轢かれている)・・・

どこでもあることサ。

しばらく行くと、ン 白鷺が轢かれてる

(おい、車って空飛べた?)

犬、鷺を雉とする・・・

サルが出れば 桃太郎ジャないか。

そんなこと考えていたら、猿らしき屍が。

(俺にはそう見えたノ)

ソッカ 桃太郎=岡山県 天のメッセージか?

途端に、風が吹き抜けていった。

鳥取市に入れば、あとは簡単サ〜ネ

ナンッタテ、広い道は1本しかない

点と線の世界に入る。

ただただ、走るはしる

これからは、ドライブに関して特に記述することはない・・・

出雲あたりだったか、

大型のタンクローリに軽トラが激突し

上半身飛び出たおじさんが、口から血を出して挟まれていたくらい カ。

コノあと山口にはスンナリ

(ポイント間の移動距離は100 Km単位ですけど)

目の前には道しかない・・・と街が。

イキナリ繁華街だよ〜

(慧にはそう感じた)

来るなと言われながらも、行くのは勝手。

(ドライブするのは俺)

と思っていたが、心のどこかに後ろめたさが・・・

またまた、パニックに陥る

時間は七時・・・真っ暗サ。

意地でも自力(家族も含めて)で検索するゾ!

まあ、これが振り出しに「戻る」ことに

家族の冷たさ・・・

と言うか俺の僻み根性が再発。

わが道を う・し・な・っ・た

(一人では生かせてくれないらしい)

 イツマデモぶら下ってんじゃネ〜

兎に角、山口の「目的地」には着いた。

あとはワスレタ・・・

山口は翌朝五時三十分に出発。

再び点と線の世界

山口県→広島県に入った(と思っていただけ)

こっから四国巡礼と洒落込むか・・・

金は掛かるが何とか大橋を使えば、一筆で大阪に入れる(思い込み)

と、地名が出てる「山口県○○」・・・

一筆描き終了。

なら、四国中止ネ! (簡単である)

もっとも、淡路島からの大橋は、兵庫に入っちゃうんだもんね。

完全に「一筆描き」は不成立。

 残る課題は「明日香仏」・・・

ついでだ、通れるところは全部行っちゃえ!

何とも、無鉄砲である。

(こう言うのを 自暴自棄というらしい)

早朝山口を出て、夜には神戸

何とかと言うベイブリッジがよく見える市営駐車場にビバーグ。

有料だが、施設は整っている。

やはり、便利さを得るには「金」か・・・

何を食ったかは忘れた。

とにかく寝た。

 五時に目が覚め、エンジンスタートとともに出発。

このエリアは地図はいらない

大阪はスルリと通過、奈良県に入る(和歌山県は取りこぼす)

明日香仏 明日香仏 とブツブツ

もう薄明るくなっている、と

「法隆寺前」だと

寄ってけってサ。

当然、神社仏閣はクローズの時間。

誰もいない道を行き、遠くから弥勒さんに合掌・・・ (優しい仏像である)

さあ、行っくゾ〜 明日香の里へ

・・・兎に角、明日香仏には会えた。(朝八時四五分)

今度こそ、課題はない。

(己への課題は山積なのサ)

もう帰るだけ〜

夕刻には芦ノ湖に着いた。

時間? もう忘れたが

鳥居のライトアップが程なく消えた。

 

寒い、起きる、出発と言う例のパターンでスタート。

コジツケレバ、芦ノ湖=箱根は東西を分かつ所・・・

 

西日本ひとり旅 お・し・ま・い

 

  記録=往路 1800 Km(所要4日)

復路 1200 Km(所要2日)

     燃料代 19,570円

     費用  40,000円

(燃料含む)

 

 

 

 

 

 

 

教 訓

 ・迷ったら真っ直ぐ

 ・突き当たったら、潔く原点に戻る

・金がないなら高速道を使わない

(時間は掛かってもいいと言う条件)

でも一般道でもバイパスは速度無制限?(結果早く終わった)

・東京は自然に進路を曲げてくれる街

(通過に半日・・・ここが一番疲れた)

・良いナビゲータは「地元の地蔵」

但し、女性とお年寄り以外ダヨ

  県内ナンバー車の後につけってネ!

 ・究極のナビゲータは長距離の定期便

  彼ら時間勝負だから、その術はよく知っっている

  だけど、お巡りさんは怖くないらしい

  それに気まぐれ

(いつ消えるか判らない)

・早い流れに乗れ

幅の広い道は2車線、3車線になっている

  すると、それぞれの列に

「ダンゴ」が出来ている

  つまり、「等間隔に並んでいないダンゴ」と言う意味

  自然渋滞の発生理由をそこに発見した。

  それぞれのダンゴが、相対速度を持っている

  要するに、速い・遅いと言うこと

  ここで慧がやったことは、

「そのときの」速い群れの尻尾に付くこと

 *補足が必要である

  一番速く流れる群れに付けば、早く進める

  先頭は、状況判断を常に行わなければならない(ストレスが大きい)

  順次ストレスは減少し最後尾で最少となる

  従って、後ろに付かれたら、その群れから離脱する

*これは絵を描かねば伝えにくい

空即是色

  この繰り返しで、神戸→群馬は早く移動出来た。

おわり

別編(あとがきに替えて)

 

長々と、下らない文章にお付き合いいただき、お疲れ様でした。

 と、皮肉めいた表現をするのは、楽しく読んでくれる人もいる。

 まあ、その人のお陰で、書けたもの。

 話は一九九九年に戻る

 彼と話をする、打てば響くとはこのこと

 調子よく雑談をした、とその時「荻原さん、面白い話だから、本にすれば」

 実は、私は頭の中の考えを、頭の要求するスピードで書けない。

 

補足=脳はデジタル処理しているから、同時に命令をよこす。

    体は一つ・・・これが極めて遅い

    放って置くと臨界に達する。

    → 私が年中プッツンする理由

 *心配性の私があれこれ抱えてプッツンするロジックが判った。

 その後、おじの所へ行き相談。

 「頭の中の処理方法と、それを第三者に伝える方法は違うみたい」

 デジタル的・・・アナログ的・・・ の切り口がこのとき生まれた。

 

私が会社を飛び出たのも、この識別がゴチャゴチャになったから。(前述の如し)

私が一つの事を「言って」も、聞く側はすべて受け取り方が違う。

 十人十色、それはいい

 ただ、その相手が役員となると話は別

 フォローが必要なんです。

(後で知ったこと・・・同僚達はやってなかった)

 同じことを、前後・左右・上下・宙返りの難易度で、もう切りがない。

はいッ 愚痴はここまで。

 

製造職場の改善なら、今でもアイデアを湯水の如く出す自信はある

でも、職場での固定した対人関係には、自信がないから就職はしない。

就職する気はないが、無職はもっとやだ。

(会社は辞めたが、仕事は止めていない)

で、会社創っちゃいました。

 このプロセスで色々多くのことを学びました・・・知識と知恵がついた。

 「○○士」のまあ多い事、理由が分かりました。

 複雑な行政当局の仕事の仕組みが諸悪?の根源。

当社の定款は「経営コンサルタント」

私が一番嫌いな職業(言うだけじゃ〜ネ)

ある時、インターネットでコンサルタントが出来るといいですネ、と皮肉的に言われ

私は、カチンと来ました・・・

だって「出来るん」だもん。

ただ、デジ/アナ混在の、しかもレベルが異なる相手に・・・

 これを考え始めたらカオスの世界へ。

半年掛かりましたが、ロジックは組めた感じがします。

 (当社は一人です 感じでいいのです)

文中「色即是空」なる言葉が多く出て来ますが・・・そうです「般若心経」です

これが、謎解きの「鍵」だったのです。

 

 仏教徒でもなく、まして出家する気も無い私がナゼ般若心経に拘る?

 法事の時は宗派に関係なく必ず唱えられるし、写経をする人も沢山居る。

 私の子供達も小さい頃、夏休みにはお寺に通い心経を覚えて来た。

 読んで見たって分からないものだが、「人気?」はある。

 ナンデダロウは今流行りのフレーズだが、

本当にナンデダロウと言う疑問が湧き、解読なんて無謀なことを始めた。

 こんな習性は生涯変わらないでしょうネ。

 半年位ああだこうだの世界に入り、漠然とではあるが、何となく理解したつもりです。

 「色即是空」「空即是色」が骨子か?と言うのが結論。

 特に「空」が心経の真意と汲み取りました。

 空とは「無=0(ゼロ)」ではなく、今流に言えば「デジタル」のこと。

 こう表現した時、読者の中には「何言っているんだ、分からない」と感じる方もいると思います。

それが「空」の状態だと解釈しています。

 我々人間は、五感で感じる「実体」のみを事実として認知する様です。(認める)

 だから、文字だけで示された内容に関しては、

個々の頭の中で「想像」することしか出来ませんから、

実体が無く「分からない」と片付けてしまうのでしょう。

 特に、現在では直接視覚に訴える媒体が発達しており、

いわゆる仮想空間(バーチャルリアリティ)では

コンピュータグラフィックで視覚化することが流行っています。

 

こんな風潮が「想像力」を育む障害になっているのかも・・・

 昔は「一を聞いて十を知る」と言う表現は通用しましたが、

今では「十を聞いても一さえ分からない」人類が増えているのでは?

 「指示待ち族」など、その最たるもの。

 彼らは、具体的な指示を受けても、期待する結果は出してくれない。

 具体的指示=五感に感じるもの、すなわち「色」も、

結果的にはマチマチな、しかも漠然とした「カタチ」でしか出て来ない。

 たまたま、指示した人の「思い」に叶えば

任務達成となるのだが、また、この「思い」が日替わりで、

臍の位置によりコロコロ変わるものである。

(少なくとも私は痛感した)

 

 

 大分紙面を使ってしまいましたが、

今回の西日本ひとり旅のキッカケ、

つまり退職に至った精神的不安定=軽度?のノイローゼの原因がコミュニケーション欠如と気付き、

その解決策の模索過程に般若心経との出会いがあったと言うことなのです。

 人心を惑わす外乱を上手く捌き、受け入れるか?

 そもそも外乱とは何か?

 これを、理屈で処理しようとしたことに無理があったのです。

 「無心=何も考えない」のではなく、

外乱と判断した事象に対し、

要因を客観的に冷静に見る思考法を心経の「空」に見付けたと言うことでしょうか。

 つまり、自分を「無」にして他人に合わせるのでなく、

自分なりの「色」を示すだけで良しとする気持ちを持つこと。

 言い換えれば、自分なりの「色」を他者が別のカタチの「色」

と捉えても気にしない居直りの神経を持つことと結論付けました。

 遠い過去に耳にした「ケセラセラ」の意味が、やっと実感として掴めたと感じた次第です。

 

 そろそろ終局としましょう。

 漠然と「山口の叔母の所に行く」と言う自分なりの「色」を持ち、

世間の「色」を得ることだけで実現できるか、が今回のひとり旅のキッカケでした。

 「保険」の意味でロードマップは持ちましたが、事後確認で使っただけでした。

 結果は本文で述べた通り、ムダだらけの惨たんたるものとなりました。

 それはそれとして、得るものも多かったと納得しています。

 

 現在、小規模な製造業を対象としたコンサルティングの傍ら、

慣れ勤しんだパソコンの指南(指導ではありません)をしています。

 今では就職の必須アイテム?

 (私は単純に、手抜きのための便利な道具として活用して来ました)

 私のスタンスは、「このやり方を覚えて」でなく、

「こんなやり方もあります」と言うものです。

 「サア教えてくれ」と言う方は対象外。

 だって、覚えるのは貴方でしょ・・・

 私は、理解のお手伝いをするだけ、と割り切っています。

 この様に割り切れるのも、「色即是空」だからです。

 逆に、懸命に努力する方には「空」を汲み取り「色」とすべく、真剣にお手伝いしています。

 過去、政府が音頭を取った「IT講習会」も手掛けました。

 延べ八百名位の方のお世話をしましたが、

コンピュータはデジタルの世界そのもので、

対する人間はアナログ界の生き物。

こう言っては失礼ですが、面白い経験をさせて頂きました。

 (そもそも十二時間でパソコンが理解出来るハズがない)

 「自分にはパソコンは無縁だ」と自覚出来た人にとっては有意義だったでしょう。

 行政の金の使い方が良く分かりました。

 話しが脱線しましたが、脱線ついで・・・

IT講習は教育費のムダ遣い(教える形が教育ジャない)、

ダムは土木費の無駄遣い(目的は何ナノ=昔治水で今自然破壊?)、

福祉費のムダ遣い(健康保険や年金基金って何に使うもの?=馬買うこと?)、

公務員給与(正当な労働対価には文句無いけど、意味不明の手当にはネ?)

⇒私の父も公務員だったが安月給で母は泣いてた

 まあ、こんなことは私一人がホザイタッテ体制に影響は無い。

 マスメディアでセンセイ方に叫んでもらいましょ。

 国民が全員居なくなったらわかるでしょ。

 

「空即是色」でね。 アハ!

 

 

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